全国保証の分析です。皆様は聞いたことがありますでしょうか?この会社を。
この銘柄は、なんか利益率高そうな銘柄無いかな~~と思ってスクリーニングしていた時に見つけたものですが、今となっては結構な掘り出し物だと思っています。
銘柄分析にはいります。
現在の株価は¥4,355
PER:12.0倍。PBR:2.3倍。ROE:20.55%
自己資本比率は39.5%
配当利回り:2.06% 配当性向:24.8% ※100株以上保有でクオカードの優待(1年未満保有で3,000円。1年以上保有で5,000円)
売上高営業利益率:79.3% 売上高経常利益率:81.4% 売上高当期純利益率:55.9%
売上高は6期以上連続の増加。(すみません。それ以上遡れる資料が見つかりませんでした。)
当期純利益も6期以上連続で増加。売上と共に、今期も増加すると思われます。
独立系信用保証最大手。沖縄を除く全国に展開。保証会社ということもあり、とても利益率が高いです。
PERは12.0倍。一般に割安の基準といわれる15倍より安いです。同業他社のPERはバラつきがありますが、基本的には10~14倍ではないでしょうか。そう考えれば、凄く安い、とまでは言えませんね。
PBRは2.3倍。解散価値よりは上ですが、特段高いとも言えません。収益性の高い事業ですので、解散価値の2倍程度なら僕なら買いを入れますが。
以上から、収益・資産の両面を見れば、若干割安ではないかと考えます。
配当利回りは2.06%。配当性向的には増配余地は大きくあります。実際年々増配傾向にあり、利益成長が続けば増配を続けるでしょう。
良い点・購入するときに注目した点
最初に書いた通り、ただ利益率が高い企業をスクリーニングして出てきた企業です。
かの有名な大投資家、ウォーレン・バフェット氏が代表を務める会社(バークシャー・ハサウェイ)の資金源であるGEICOが保険・保証会社だったので、何となく稼ぐ企業感!!で購入を決めたところがあります。ですが、実際に営業利益率・経常利益率・当期純利益率はとても高く、ROEも20.55%と、とても収益性が高い企業です。財務状態も良く、自己資本比率も高いです。当然と言えば当然ですが、現金も多く保有しており、短期的な資金繰りに問題はありません。配当の増加余地もあり、絶対に必要な保証という業種で大きな地位にあること、現在も事業を拡大していること等、かなり優秀な銘柄だと思います。長期保有に向く銘柄ですね。
問題点・リスク要因
ローンを組む人は景気問わず常にいるので、ある程度景気に左右されづらい銘柄です。ですが、保証会社の宿命として、突然の代位弁済(保証人に代わっての債務履行)が重なることでの突然死のリスクは常に付きまといます。もちろん、かなりの現金を貯めこんでいますが、主力が住宅ローンの保証であり、アメリカのサブプライムローン破綻ぐらいのことが日本で起これば、全国保証も危ないかもしれません。
また、増えているとはいえ配当利回りは高いほうではありません。クオカードはまだマシな優待な方ですが、できれば僕は全て配当金で貰いたいですね。長期保有の方がクオカードの額が上がるのは長期保有する株主を増やす戦略ですので、悪い点ではないと思います。
最後に、この銘柄だけの問題ではないとはいえ、日本市場だけでは少子化による人口減少の波からは逃れられないので、将来的な成長には疑問符が付きます。事業の性質上、急に大きく減少しないまでも、少しづつ利益が減っていく可能性はあります。海外に繰り出すか、何か新しい事業に手を出すか。長期保有が前提の銘柄な分、企業としての長期戦略は注意していきたいです。
結論
現状でも僕なら買います。既に買っていますが。資本が厚く、現金も多い、高い収益性までもつディフェンシブ銘柄。半端な地銀を買うくらいなら、この銘柄の方が魅力的です。
ただ、どのような事業も絶対安全とは限らない。独立系最大手の保証会社がつぶれるような時には既に日本経済は大変なことになっているでしょうが、絶対に無い!!とは断言しません。
優秀な銘柄ですので、同種の銘柄がポートフォリオに無ければ組み込むのを検討してもいいと思います。後は株価が下がっても事業自体に問題がないならガッチリ持ち続ける必要があります。気が短い人には向かないかも。
とても頑丈な銘柄ですが、やはり最後は自分で判断して買いましょう。長く持ち続けるにはそれが重要なんです。
Comments