はい。
カバーが上場しますね。
えにからが先に上場していてカバーもじきに上場するだろうと言われていましたが、割と早く上場する感じになりました。
以前えにからが上場したときもVtuber界隈の話を書きましたが、1年くらい経って今はどうなっているのか。
当時はカバーの決算が(極めて断片的な情報以外は)見られなかったので、確認して書こうと思いましたが・・・・
面倒くさ過ぎました。
まぁある程度読んだので読んだ感想と水辺の主観によるV界隈の移ろいについて書いて行こうと思います。
僕はえにからの株を持っていますし、にじさんじを良く見ているので、偏見が混じる可能性を留意して読んで欲しいですね。言うてホロもぶいすぽもあおぎりも個人Vも見ているので広く見ているつもりではあるんですが。
またあくまで投資家として企業を比較するので、各企業の所属Vのファンの方は避けた方が良いかもしれません。
Vなんて面白ければ良いので、企業がどうとか知るかって考え方で良いと思います。
まぁ僕は書くんですけどね。
まず今回の上場に伴う資料によってえにからが名実ともにVtuber事務所として最大手であることが判明しました。
これ自体はそれほどの驚きはありません。しかし、カバーとの売上差はさしたるものではなく、まさしく2大箱として拮抗した存在であることが分かりました。
以前も書きましたが、えにからは圧倒的に所属タレント数が多いです。
Vtuberとは属人的な仕事である(と僕は考えています)ことを踏まえれば、投入できるコンテンツ数、イベント、案件などのタレントの処理能力以上は受けれない仕事などで絶大な規模を持つえにからは大きなアドバンテージを持っています。
この点は以前から僕の考えは変わっていません。
その上でカバーは拮抗しています。えにからの半分以下のタレント数であることを考えれば、極めて各タレント当たりの売上が大きいと言えるのではないでしょうか。
以前僕はカバーはその人数差、タレントの処理能力が上限になる現在の事業の在り方を変えるためにメタバース事業に力を入れているのでは??と書いていたような気がします。多分。
しかし見た感じカバーの上場資料からは想像よりはメタバース事業への大きな投資は見られませんでした。
まぁいくらかければ開発できるもんなのか全く分からないのでこんなもんって言われればそれまでなんですが。
地味に「研究開発フェーズではなくなった」って書いてあるんですがどうなんでしょう。
今のところメタバース事業に書いてあるものはそこまで起爆剤になるように思いませんが、サンドボックスゲームと書かれているものがヒットしたらあるいは・・・ってところでしょうか。思ったより壮大な計画では無いのかもしれません。
カバーはタレント数でえにからに及ばないので、メタバースなり何らかのアプリ等で収益を拡大する方針なのだと思っていましたが、去年カバーはかなりの数のタレントをデビューさせており、単純に今後はどんどん数を増やしていく方針なのかもしれません。
特に男性Vtuberグループのホロスターズを大量に投入しています。
去年の動きを見る感じ、今後は女性Vtuberグループのホロライブとの統合を進めていきそうです。
えにからの方の資料を見る限り、女性ファンの方が客単価が高そうな印象です。
男性Vに関してはえにからの独壇場になっているので、その牙城を崩したい狙いもあると思います。
ただえにからと比較すれば少ないというだけで、カバーの抱えるタレント数もえにから以外の事務所とは一線を画す大所帯です。去年のデビュー数や今年度の業績を見る限りでもデビュー数が増えてもタレント当たりの単価がそのままとはならないでしょう。
今のところえにからの第2四半期までの売上とカバーの第3四半期までの売上が拮抗しており、えにからが通期の業績予想を上方修正しているところを考えてもむしろ今年はえにからに業績面で引き離される感じになると思います。
ちなみに売上は拮抗しているんですが、利益面では勝負になっていません。
これに関してはえにからの利益率が尋常では無いので、カバーが悪いのかどうか、比較対象がえにからだけでは判断しづらい状況です。
えにからよりカバーの利益が低いのは研究開発費や投資によるものではなく、単純に原価や販管費が高いというのは気になるポイントですね。
今年度3期まで出てますが売上原価と販管費の伸びは売上の伸びを上回っており、それだけ見れば良い傾向ではありません。
言うて物価も上がってますしグッズの原価も人件費も上がらざるを得ないですが。
ただ原価については正直かなり高い気がします。
カバーのタレント数がえにからより少ないと書きましたが、従業員数は逆にカバーがかなり多いです。ここも販管費の高さになっていますね。
売上はえにからより少ないのに従業員数がどんどん増えてるのは結構思い切っていると思います。恐らくメタバース事業のための人員増なのでしょう。結構カバーの技術系求人よく見ましたからね。いやそんなことも無いか。流石に増えすぎてる。
普通にタレントのマネジメント関係も多いのかもしれません。まぁタレントが多いのにマネージャーが少ないよりは良いでしょう。
(タレントの不祥事リスクは所属人数を考えてもえにからのが高そうですね。)
ただ謎に「和解金」なるものがちょくちょく上がってるんですが何なんでしょうね。
払う方なので訴訟を起こされていたということでしょうか?詳細不明。
言うて大した金額では無いですが。
全体的には現時点での売上、利益率、成長率ともにえにからがカバーを上回っており、
カバーは相対的に弱いような気がします。
ただ、カバーはえにからが単語だけ書いてる感が強いメタバースを最大の売りポイントにしており、それが成功すれば状況は大きく変わるかと思います。
また、カバーの決算では地域別の売上が明記されていました。
アメリカでの売り上げが結構あるのです。
えにからもにじENの売上を出しています。しかし、EN=英語中心の配信であり別にアメリカに限定していない上に、そもそもにじENのグッズは日本でも大々的に売っているのでにじENの売上の中のアメリカの割合は正直そこまでだと考えています。
大きな経済圏であるアメリカにおいてはカバー(ホロEN)が優位であると僕は考えています。
一方で同様に巨大経済圏である中国からはカバーは撤退しているので、えにから(バーチャリアル)が絶対的な優位にあることも留意する必要がありますが。
あとホロIDが強いのでインドネシアでホロライブ人気です。ただ今後数年では事業に大きなインパクトは与えないかと思います。
個人的にはVtuberの海外展開で大儲けはかなり厳しい現実があると思っています。
現地Vtuberはどんどん出てきており、既ににじさんじ、ホロライブ共に海外での人気は落ち着いていると思っています。
海外展開による成長を期待している投資家が多い気がしますが、僕は今後も(V界隈は数年で激変する場合も多いので結局はその時次第ですが)日本のV事務所にとって国内が最大の市場であり、にじホロともに日本での展開が事業の生命線になると思っています。
今回の上場はえにからと同じくほぼ既存株主の売却がメインです。とは言え公募も結構沢山売るのでカバーの資金も増えるでしょう。
メタバース事業についても上場企業の看板が何かと良い作用をするのではないでしょうか?良い人材も採れますし。
えにからも上場で話題になりました。カバーも上場によって話題性が出てファンが大幅に増える可能性はあります。何よりホロ7期生もじきに来るのではないでしょうか?7期生次第では大きく業績を伸ばす可能性はあります。
株価については分かりません。
Q.上がりますか??下がりますか??
A.分かりません。
売り出しの株数が結構あるのと、先行のえにからの株価の惨状(僕は爆損しているんですよ。そんな人間の分析に何の価値があるんですか??)、えにからと同じく既存株主の投資ファンドがロックアップ後に売却していくだろうこと、そしてえにからより業績面で劣っていることを考慮すれば儲かるか結構未知数なところです。
ただし、えにからも最初は大きく上昇したので、2匹目のドジョウを狙う人は結構いるかもしれません。
IPOもえにからより当たりやすいと思うので、当たれば結構嬉しい結果になると僕は思いますが。
V界隈の話として、先ほどの通り、海外で大きく稼ぐのは(少なくとも日本国内よりも稼ぐのは)難しいと僕は考えています。
一方で国内でもぶいすぽやあおぎり、774、ネオポルテ等企業勢はまぁたくさんいます。
アメリカからVshojoまで来ました。逆輸入ですね。
特にぶいすぽには注目しています。運営が買収されたり色々ありましたが、ここは強力に伸びています。以前はFPS配信やFPSのプロや(Vではない)人気配信者とのイチャイチャがメインコンテンツと言って良い感じでしたが、今やアイドル的な人気も獲得してきており、次世代のアイドル箱としての潜在能力を秘めています。
会社の若い子や保険販売若い女の人の間でぶいすぽの認知度高くてびっくりしました。
こう見ると国内のV市場も拡大の余地は大いにある一方、ライバルも相応にいるという感じですね。ただ新規のV箱はほとんど成功していない(ぶいすぽも古参)ので、参入障壁はそれなりにあるのかもしれません。単純に供給過多なだけなのかもしれませんが。
昔は大人になってアニメ見るなんて・・・みたいな話がありました。
漫画もゲームもそうですが。
いまや日本で一番売上あるのはアニメ映画(2位もですが)、ゲームはeスポーツだの、世間に認知されておるわけです。
Vtuberも全然まだ伸びて行けると思います。国内では。
結局のところグッズ販売が上がれば業績はついてくる。
問題は世の中のコンテンツの消費速度が激しく、YouTube上での露出が少ないとすぐに別のコンテンツ、同業他社に客を奪われるという現実があることです。
そういう意味では人を増やして露出を維持し、定期的な刺激をもたらしてファン層を拡大していくのが割と基本的な戦略ではあると思います。
一方でそれでは頭打ちになったときにやれることが無いので、
カバーが別の道を模索するのは極めて健全な事だと思います。
えにからはクッソ儲けていますが、その資金の使い道が今のところ良く分かりません。
AR技術に恐らくは投資していくと思いますが、そこまで積極的な感じはしませんね。
果たして今後V界隈はどうなって行くのか。
正直1Vファンとしてはとても楽しみですね。
1年もあれば激変する業界なので、来年は僕は全然今と違う事を書いているのかもしれません。
まぁそれも今年僕が市場で生き残れればなんですが。
果たして水辺は今年生き残れるのか。
それとも水辺の投資終了のお知らせか。
その結末が知りたい人は、
水辺の投資ブログをこれからもチェックだ・・・・!!
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